自己肯定感について。アニメとか本とか映画とかからの学び・感想。

どんなことも、自己肯定感につながると思うのだ。なので、学んだことを記していきます(無理やりのときもあります)

【本】「塗仏の宴 宴の支度」著:京極夏彦 の感想

「自分ってなんだろう」と考えさせられる。

「自分」なんて、本当はないのではないだろうか、と。

そして、「そんなことを考える暇もないくらい

没入することがある」というのは、

生きるのが楽しいのだと思う。

 

文庫3巻分ありましたが、まだ終わってない。

「宴の始末」があと3巻分あります。

 

いきなりネタバレいきますよ。

 

関口君?!

いや、あなたは絶対殺してないよ!!

絶対殺してない!!

絶対違う!!

そんな度胸はないし、そんなことする人ではない!!

 

でもな、関口君は、暗示にかかりやすそうだからな。。。

そう考えると。。。だめかも。。。

ちょっと中禅寺さん!!京極堂さん!!!

榎木津も!!木場さんも!!降幡も!!

関口君を助けてあげて!!!

というわけで、

あまりに気になって「宴の始末」を速攻借りに行った。

(図書館で借りてます)

 

京極夏彦百鬼夜行抄シリーズ第6弾です。

一時期、映画化されてもんのすごくはやった

魍魎の匣

煉瓦本と呼ばれ、とある短編ミステリーでは

撲殺の凶器として使われていました。

おどろおどろしいホラーだと思っていたので

読む気は全然なかったんだけど、

友人が好きで

「ホラーというよりミステリーだよ」

ということで

第一巻の「姑獲鳥の夏」から読みました。

狂骨の夢」を読んでなかった気がして

先日読みましたが、前に読んだことがありました。

すっかり忘れていたけどね。わはは!!

覚えのあるシーンがいくつか出てきて

「あ、そうだ!」と思ったよ。

鉄鼠の檻」と「絡新婦の理」は

読んだ気がしてて、

文庫全6巻ある「塗仏の宴」は

絶対読んでないから、ちょっと手をだそか、と思ったのです。

 

でも、絡新婦の登場人物が出てくるので、

ジョロウグモ、もう一回読みたいと思います。

※↓ネタバレするよ!!

 ↓

 ↓

死んだけど(ネタバレ!!)。

えー!!織作茜、好きだったんだけどなー!!!

絡新婦はすっかり忘れているので

どんな人だったか忘れてしまいましたが、

ここではなかなかな人物ですよ。

そういえば、「狂骨の夢」の朱美も出てきました。

 

ところで。

いっつも思うけど。

どうなってるの?京極夏彦さんの頭の中は。

あまりにストーリーが複雑です。

登場人物も多くて誰が誰やら、となっているのに、

京極堂とかが話す妖怪の類についても

もう、複雑怪奇。

どうなってるの?!京極夏彦さんの頭の中は!!

そして、この知識量!!!!

信じられない!!!!

この3倍くらいは知ってるってことでしょう?

いやはや。。。

 

整理できないけど、整理しますね。

まず関口巽くん。

彼は、なんか捕まっているらしい。

そこから始まり、そこで終わりました。「宴の支度」は。

どうやら尋問を受けているよう。

でもほら、関口君でしょ。

なんか、心があっちの世界に行っちゃうんですよ。

ちょっと、わかる気もする。

自分がやっていないことで責め立てられて

殴られて汚い独房に入れられて

精神が崩壊寸前です。

で、最後にようやくわかるのです

「私が、織作茜さんを殺したのですか?」

織作茜を殺した罪で捕まっているということを知るのです。

ええ?!マジかよ?!!

確か、織作茜さんのことを、そんなに悪く思っていなかった

気がするんですよね?!確か!絡新婦の時に!!

あんまり覚えてないけども!!

関口君は、すぐ同情するので。

共感というか、同情するので。

 

関口君がなんでこんなことになっているかというと。

知り合いの知り合いみたいな人に、

「駐在としていた村が、なくなっている」

と言われる。

「駐在として6か月ほどいたはずの村が、

地図からもなくなっている。

その村に行ってみたら、もう60年とか住んでるよ、っていう

見たこともない爺さん婆さんがいた。

でも、絶対自分はここにいたのだ。

なんで半年かというと、戦争に行かないといけなかったからだ。

しばらくして、思い出してきてみたのに。

6件くらいあって、真ん中に「佐伯家」というでかい屋敷があった。

佐伯さんのところには布由さんというかわいい娘さんがいた。

佐伯さんはどうやら「ひょうすべ」という妖怪を飼っていたらしい。

そいつは不老不死で、その肉を食べると不老不死になるらしい。

それを見せてくれるって言っていたのに、

村自体がなくなっている。私はおかしいのだろうか。」

という感じ。

で、関口君はそこに行ってみるんだよね。

駐在さんと、なんかたまたま?そこにいた研究家みたいな人と

3人で。

研究家がずんずん進んでいって、

佐伯家らしきでかい屋敷にも勝手に入っちゃって、

そしたらそこで殴られて、

気が付いたら独房だったんですよ。関口君は。

 

次、朱美さん。

朱美さんは「狂骨の夢」の登場人物なんだけど、

伊豆に旦那さんと住んでいる。

旦那さんは薬売り。

尾国さんという薬売りの先輩にお世話になっている。

ところで朱美さんは、また人を拾うんですよ。

首つり自殺をしようとした人を。

なんかその人、変なのね。

普通にしゃべってて、別に自殺とかしそうにないのに、

いきなり、首を吊ろうとする。

変だな、と思ってたら

「みちの教え修身会」の人がやってきて

「私が助けます」とか言い出して。

で、また急に自殺しようとするのだが、

そこに尾国がやってきて

「あんたは後催眠にかかっている。

犬の鳴き声を聞くと、死にたくなるような後催眠に。

「みちの教え修身会」はそういうことをするんだ!」

みたいなことを言うんですよ。

ただ朱美さん。

なぜかわからなけれど、

ずっとよくしてくれている尾国よりも

この自殺したくなる男の方が信頼できる、と思うくらい、

尾国に違和感を感じています。

この朱美さん。

狂骨の夢」からそうだったけど、

この人の第6感は、当たる気がする。

 

関口君はそういえば、宮村さんという人に会って。

「友人が「みちの教え修身会」なるものにおじいさんが入っちゃって

私財をなげうつから、本当に嫌。

しかも、「ひょうすべを見た」って小さいころに言っていて、

それと同じ人が「みちの教え修身会」のトップで

絶対おかしいって思っているのに、

おじいさんは「ひょうすべなんて知らん」って言われて。

何とかしてください。」

って言われるのよ。

でさ、この友人が麻美子。

この麻美子、喜多嶋薫堂という歌人だった。

この歌人は、覆面で、一世を風靡しているのに、

まったく顔出ししない、と思ったら、

どうやら雑誌の一塊の編集者だったらしい。

別にただ穴埋めをしただけなのに、売れちゃって

ちょっと顔は出せません、ということだったらしいのだ。

で、この麻美子さん。

「尾国さん」とつながってた。

子どもが生まれてすぐぐらいのときに、

よく置き薬屋として訪問してきたらしい。

で「2~3日でよくないことが起こるから、この壺を買えって

華仙姑乙女が言ってるぞ」とか言われて

(華仙姑乙女は、占いの当たる霊媒師としてちょっと有名だったらしい)

「いやいやお金ないし」って言ったら

二日後ぐらいに、麻美子さんの腕が突っ張ってどうすることもできなくなり、

わが子をタライに沈めて殺してしまった、という事故を起こしてしまった。

それから、麻美子さんは華仙姑乙女の言うとおりに動くようになってしまった。

京極堂曰く。

おじいさんがおかしくなったのではない。

麻美子さんが後催眠にかかっていたのだ。

火薬の爆発する音がすると、手が突っ張るという後催眠。

それで、華仙姑乙女に金をつぎ込ませるために。

そして、おじいさんが覚えていないという

「ひょうすべ」も、

後催眠で「麻美子さん」が過去に経験したように感じさせられている

とのこと。

「みちの教え修身会」のトップを見かけたのは一度だけ。

その人がちょっと変だったので

(実際は、殴られてふらふらで歩いていたらしい)

その記憶を操作して、過去にあったように見せかけた、というもの。

京極堂曰く、「尾国は、相当な後催眠の使い手らしい」とのこと。

麻美子、ショック。

自分の子どもを殺した人に、貢いでしまった。

 

次に。華仙姑乙女。

中禅寺昭彦には中禅寺敦子という妹がいる。

その妹が、とある女性を助けようとして、

自分が殴られる。

その男たちはどうやら「韓流気道会」の人で、

敦子が取材して書いた記事が気に入らない、というのも

あったらしい。

で、なぜか「通玄先生」なる漢方薬局の先生が助けてくれたらしい。

で、とある女性は、ひょろっとした女性で。

敦子は思い当たる。

「もしかして、華仙姑乙女?」

ビンゴでした。さすが。

「もう、使われるのは嫌なのだ。」とのこと。

どうやら、「座ってろ」言われて、

目の前に知らん人が連れてこられて、

なんでかわからないけれど、

その人に何かを「言う」。

なんでそれを「言う」のか自分にもわからない。

でも、「言うことは決まっている。」

そして「言ったことが本当になる」

本当になるように、細工されているのではないか、と思っている。

自分は「適当に言っているだけ」だから。

どうやら華仙姑乙女も尾国に後催眠をかけられ、

「よく当たる霊媒師」として仕立て上げられていたよう。

このとき、榎木津さんが出てくるんだけど、

エノさん、何か見ているんだよね。

何見てるんだろう、華仙姑乙女の後ろに。

敦子さんと華仙姑乙女が歩いているときに

再び襲われたときの助けにきたエノさん、

マジでかっこよかった。

京極堂が心配しているぞ」って。

いや、もう、惚れる。

マジで惚れる。

初めて、そのときに、敦子は、ガタガタと震えていることで

「自分が怖かったんだ」ということに気が付く。

で、華仙姑乙女。

本名は「佐伯布由と申します」

ってええ?!あの佐伯さん?!

 

次、木場さん。

飲み屋に行ったら、相談を受ける。

「見られてないのに見られてる」という謎の。

女の人なんだけど、

事細かに自分がやったことが記載された手紙が工藤という男から届く。

キモ。

毛糸のパンツの色とか。

そういうことすらも。

そして、それらがすべて「卑猥」なことにつなげられて書かれている。

キモ。

もちろん、「牛乳を右手のコップで飲んだのはあなたがエロいからで」とか

言われても、そんなつもりは毛頭ないのだが、

毎日のことを毎回事細かにそう言われると、

実はそうなのでは・・・?と思い始めてしまう、

私は淫乱なのでは・・・?と思い始めてしまうという。

まあ、わかるよ、それ。。。

目張りもしてるし、天井裏もない。

どう考えても見られていない。

しかも、その工藤は仕事もしているので、

そんなに見ているわけがない。

ストーカーなのかと思うけれども、

それにしても、書いている本人が仕事をしている最中のことも

記載があるのがおかしい、

つまり、「アリバイ」があるのだ。

しかも「見られている感じは、しない」とのこと。

えー?

で、この女性。

「長寿延命講」っていうので、通玄先生という人から

毎月薬をもらう。

通玄先生?敦子を助けてくれた?

これが怪しくてね。

毎月、こうしなさい、というのを

事細かに決めてくるんだって。

「じゃあ、それを見てるんじゃないの」って言うんだけど、

「でも、その事細かに決めていることを、

私は一つも守っていません」とのこと。

「守っていないのに、私の行動がわかる。なんで?」

っていうこと。

おそらくだけど、この「長寿延命講」。

徹夜をする日が月に1回あるんだけど、

1時間仮眠をとるんだって。

そのときに、多分何かずっとお弟子さんがしゃべってるんだよ。

「こういうことを言われるけど、あなたはそれを守れなくて

こう行動するでしょう」って。

後催眠だよな。要は。

で、それをなぜかストーカーみたいな工藤が知っている、ということだ。

で、京極堂に言われたのは。

「手紙に書いていないことを探せ」である。

「手紙が来て、そのあと手紙を開封する。

そこのところが書いていないはずだ。

書いてあっても間違っているはず。」

とのこと。

京極堂?何がわかっているの?!

はよう、教えてくれ!!!

しかも、またもう一人霊媒師が出てきて、

その「蘭童子」様が「この長寿延命講はまやかしだよ」

といい、通玄先生の後催眠について語る。

で、そのからくりを利用してストーカーしてた工藤さんはつかまります。

 

次に、織作茜。

茜さんは、家を引き払うために金持ちの

色ボケ爺さんと対面しないといけなくなる。

で、その色ボケ爺さんが、

「徐福研究会」なるものを立ち上げるという。

「徐福」っていうのは、どうやら

秦の始皇帝の命で、不老不死の薬を探しに来た人らしい。

「徐福」が祭られている神社?みたいのが全国各地に散らばっているから

それを研究しよう、という。

で。この爺さん。

目をかけていた工場の経営者が、

急にコンサルタントを雇いだして、

そのコンサルタントが「韮山のとある山を買え」という。

でこんどは、徐福研究会の研究員をやっている東野が

韮山のとある山を買え」と言ってきた。

おかしい、だから茜さんがやってくれ、ということになった。

どちらも同じ場所。

しかもすごく辺鄙な場所。

そして、ここはおそらく、佐伯さんの家があった

地図から消された村の場所。

どうやら、村民皆殺しされたらしい、

という新聞記事がちょっと載った。

でも、続報がなかった。

しかもGHQがなぜか入って行っているらしい。

茜さんは、自分の家族が全員死んでいて(絡新婦で)

その供養のために、ご神体みたいなものを

2体奉納するために、富士山の近くまで、

色ボケ爺いの秘書の津村と一緒にくる。

この津村。

新聞に「あそこの村民が皆殺しになっている!」

と言ったという、唯一の目撃者の息子だった。

何があったのか知りたい、とのこと。

で、温泉につかっているときに、

茜さんは考えていて、何かに気がつく。

そしてそこで、殺されてしまうのだ。

 

関口君に?!

そんなばかな!!

 

「ひょうすべと河童の違い」とか

「ひょうすべとは何か」とか

「木花咲耶毘売命と石長比売命」とか

宮村とかいろいろ出てくるんですけど、

私が「現時点で思う」主要な個所をまとめておきました。

これで「宴の始末」を読んだら

「重要なのはそこだったんかい!」ということが出てくると思うので

そのときはそのときに詳しく。

 

いやあ、何がどうなっているのやら。

 

「俺個人がねえだと?」というセリフ。

そしてもう一つは、

茜さんが、ご神体をどこに埋葬したらいいかわからなくて

京極堂に相談しようと思ったら、

友人の多々良さんが出てきて、

それは楽しく話をするのだけれども、

そのあとの、感想。

「多々良の話は面白かったし、収穫も大いにあったのだが、

茜はそれ程清々しい気持ちではない。

四六時中、何か他のこと

―例えばお化けの成り立ちでも神社の歴史でも何でもいいのだかー

兎に角そうしたことを考えて、

その思索の海に没入して生きられたなら、

どんなに愉しいだろうと、茜は夢想する。」

ここ、すごいわかった。

マニアでもオタクでも趣味でもそれが仕事でも

なんでもいい。

「なぜだかわからないけれどそれをしてしまう」

というものを見つけた人は

本当に強いのだ。

「自分とはなんだろう」と考える暇もないのだろう。

それは、とても愉しいことなんだと思う。

 

自己肯定感的に言うと。

「自分」というものは

催眠術くらいでどうにかなってしまうくらい

あやふやなものかもしれない。

だからちょっと怖いけれども、

「なにかに没入している」と、

「自分とは何ぞや」なんて考えなくてもいいわけで。

だから、オタクやマニアは最強なのだから、

これからも「没入」していこうぜ!

ということでした。

後編も楽しみです。

 

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