自己肯定感について。アニメとか本とか映画とかからの学び・感想。

どんなことも、自己肯定感につながると思うのだ。なので、学んだことを記していきます(無理やりのときもあります)

【本】「ガソリン生活」の感想(著:伊坂幸太郎)

伊坂さん、久しぶりだ!!!

というほどでもないのだが。

なんというのだろう、

私が思う「伊坂節」が久しぶり。

 

この間読んだ「サブマリン」は

そこまで伊坂節ではなかったので。

 

これさ、朝日新聞の朝刊かな?に連載されてたんだよね。

かなーり前だけど。

で、2~3本は読んだんだよ。

それだけで、
「お、伏線はりまくってんな」

って思ってた。

 

主人公は緑のマーチ。

マーチ?マーチってなんだ?

 

車です。

車が主人公です!

車がしゃべります!!!

 

と言っても、車と人間は意思疎通はできません。

自由に動くこともできません。

車同士はできる。

車に手や足や口が生えてきて…という話ではない。

ロボットみたいに変身して…という話でもない。

 

「車たちがお互いに意思疎通をしていたら、

 こんな会話をしているだろうな」

 

という物語です。

 

いろいろリンクしていておもしろい。

「オー!ファーザー」も出てきたよ。

そして、あの廃墟のパチンコ店はおそらく、

陽気なギャングが地球を回す」の

あの場所ではないかい?!

あの、アヴェ・マリアを歌うところ。

(違ってたらすみません)

 

伊坂さんって、本当に、

理不尽なことに怒りまくってるよね。

理不尽な暴力。

理不尽な中傷。

理不尽な犯罪。

 

もしかしたら、これは、

「ご都合主義」

と言われるかもしれない。

 

でも、それでもいいんだ。

 

伊坂さんの物語は、

アメコミとかの、

 

「俺様がスーパーヒーローだぜ!!!

 助けに来てやったぜ!!!

 みんなまとめてどんとこいや!!!」

 

みたいな感じとちがって、

 

誰でも誰かのヒーローになれるんだ

 

というのを示してくれる。

誰だって、誰かを助けようとしたときに、

自分の特技、興味のあること、頭、いい人ぶり、

ちょっとした悪知恵、正義感、

自分のやってきたちょっとした悪事、後悔していること、

そんなこともこんな経験も、

どんなことでもうまく使えば、人を助けることができる。

それが描かれていると思うんだ。

 

ってか、車同士がしゃべる話かと思ったら、

あれよあれよと事件が起こって、

それぞれがうまいことからみあって、

「やっほい!!」

ってとても気分よく終わった。

頭を使いたいときに読むのに最適です。

 

あらすじを最後まで書いてしまうと。

(できれば実際に本を読んでください。

 伏線がうまく張り巡らされているから!!!)

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大学生の免許取りたての兄と、

小学生で頭がよく生意気な弟が緑のマーチを運転していると、

ちょっと停車しているうちにいきなり後ろに女が乗ってくる。

女は追われている風で、とりあえず車を出す兄。

弟が、有名な女優(もう引退している)だと気が付き、

いろいろぶしつけな質問をしていく(笑)

不倫をしているという女優は、ホームセンターでおろしてもらい、

そのまま特になにもなく立ち去る。

その日の夜中に、女優と不倫相手が

車のスピード出しすぎの事故で死亡する。

 

女優を自分の車に乗せていたことがどこからかばれて、

兄弟は記者に取材を受ける。

何人かの記者に取材を受ける中で、

その死亡事故は一人の記者が追いかけていたせいで

記者の車をまこうとスピードを出しすぎたための事故だということがわかり、

兄弟たちは「パパラッチのせいで死んだダイアナ妃」を思い出し、

その原因となった記者を責め立てる。

が、小学生の弟曰く

「何か、あの記者はおかしい。罪悪感を感じてなさすぎる」

と気が付く。

 

兄には高校生の妹もいて、

妹には彼氏がいるのだが、

その彼氏がなんか怪しい。

「トガリ」とかいう怪しい奴の手下に脅されて

何かを運ばされそうになっているらしい、

その手下たちはトガリを心から恐れている風で、

その「処理」ができなかったり警察にばれたりしたら

ガリに殺される、と思っている。

(その「処理」とは、トガリの彼女の金づるだった

 彼女の爺さんの死体を見つからないところに移すこと)

ガリは歯医者の息子でただのクソやろう。

 

で。

最終的に、女優とその不倫相手が亡くなったと思っていた事故は、

ガリとその彼女が事故死したことを偽装したものだった。

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いじめとか出てきて、

そのいじめっ子を反撃する弟君がとっても気持ちいい!!

ガリの手下をこてんぱんにやっつけるところとかも

すんごい気持ちいいよ!!!

最後もまたマーチが帰ってきて、

めいっこちゃんがかわいくて、うまくまとまっています。

 

「伊坂節」炸裂してます。

伊坂的王道、と言ってもいい気がする。

 

ガリのクソ野郎っぷりが、

本当にクソヤロウでいいです(笑)

 

伊坂さんの本を読むと、

「私にはこんな特技ないしな」

とへこむこともある。

でも、

「自分の特技・短所と思っていたところだって、

 何かをしたいと思って、そのために頭を思いっきりフル回転させれば

 自分なりの打開策が見つかる」

ということも示してくれていると思う。

 

Dr.Stoneの千空も言っていたが

 

「いろんなやつがいる。

 それが、強さなんだよ」

 

ということ。

 

まずは自分を認めてあげて、

自分の能力をちゃんと理解して、

もちろん、目を背けたいこともあるだろうけど、

そこはリフレーミングする。

 

※余談ですが。

フレーミングっていうのは、

もんのすごく、今回に当てはめて、というか、

私の理解で行くと、

 

「マイナスにしか見えないことに対して、

 なんとかプラスの側面を探し出すこと」。

 

これは、失敗していいんだって。

これは、訓練するとできるようになるんだって。

これを教えてくれた人は、

 

「だって、トイレに行くということすら

 トレーニングなんですよ?

 何回も失敗していますよね?子供の時に。

 だから、リフレーミングだってトレーニングなんです。

 最初は

 『もー!なんでこぼすのよー!!

  ちゃんと見なさいって言ったでしょー!!

  でもおかげで床を拭けたからきれいになったわ!!』

 って感じでいいんです。

 ひねり出してみましょう」

みたいなことをおっしゃっていました。

短所だって、長所にリフレーミングできるんです!!!

 

そう、それを120%使えるように、

自分のことを自分が一番使えるんだから、

自分で頭使って自分のことを使えば、

自分なりに、ほかの人とは違う方法かもしれないけれど、

やりたいことはできる。

 

ということを、いつも示してくれているような気がする。

 

もちろん、そんな毎回うまくいかないかもしれないけれど、

それって素敵な世界じゃない?

 

3/2追記

そうそう!大事なことを書き忘れてた!!

この本で「へー!!」と思った、学んだことは。

 

・人間が年長者に対して抱く感情や態度には何段階かある。

 尊敬→信頼→反発→軽蔑→侮り→諦め→許容→同化

 

・人間は二つのことを同時にできない。

 正確には二つのことは同時にできるけれど、二つのことを同時にやると、

 三つ目に出現した不意の出来事に対応できない。

 携帯電話で話をすることはできる。

 携帯電話で話をしながら、運転することもできる。

 ただ、携帯電話で話しながら運転していると、

 横から飛び出してきた自転車には対応できない。

 「人間の注意力は丹方向が精いっぱいだ。

  二つのことは同時にやれる。

  ただ、ほかのことに対する注意はかなり弱くなる。

  そして重要なのは、

  自動車の運転では、

  その、一瞬の見落としが致命的になるという点だ」

↑これ、すんごい納得!!

どうしてスマホをいじってはいけないのか。

はー、なるほどー!!!