自己肯定感について。アニメとか本とか映画とかからの学び・感想。

どんなことも、自己肯定感につながると思うのだ。なので、学んだことを記していきます(無理やりのときもあります)

【映画】「JOKER」を観た。自己肯定感を持つのは、大変だ。(ネタバレ、あります)

ようやく観ました。

 

「JOKER」

 

終わる直前まで、

主人公を演じているのが

ヒース・レジャーだと思い込んでて、

「ヒースの遺作なんだよなあ、こんなに顔濃かったかな」

って思って観てたら、

ヒースの遺作は「ダークナイト」でした。

をい!!!

 

直前で、

「あれ、これ、ホアキン・フェニックスじゃないの?!」

って思って、「あ、そうだったそうだった」

って思ったのでした。

をい!!!

 

ほぼ、ホアキンの独壇場。

ほぼ、一人で演じている。

やるなあ。

もう、リヴァーの弟とは言わせないよね!!

 

ここでちょっと、フェニックス家について。

リヴァー・フェニックスという男優がいました。

1993年没。23才。

一番有名な映画だと、

スタンド・バイ・ミー」ですかね。

 

 

ちなみに、この「スタンド・バイ・ミー」というのは

「隣にいて」とかそういう意味なのだけど、

中編小説だったのだけど、題名はもともとは

「The Body(死体)」だったんですよ。

そう、おかしいと思ってた。

スタンド・バイ・ミー」なんて

かのスティーブン・キング

ど〇えモンみたいな題名をつけるわけないと。

 

これを書いたスティーヴン・キングは、

ホラー作家です!!!

有名なのだと、

「キャリー」

「シャイニング」

ミザリー

グリーンマイル

「IT」もだった!!!

怖いわ。どれも怖いわ!!!

ちなみに、「スタンド・バイ・ミー」は

青春群像劇です。

怖くないので大丈夫。(映画しか観てないけど)

超有名なので、若い人も観てもいいと思いますよ。

「キャリー」「シャイニング」「ミザリー」あたりは

古典化されている気もします。

もはや、有名すぎてモチーフ化されているというか。

といいつつ、私は実はこの3本観てない(をい!!!!)

怖すぎるんだよ!!!!!

映画紹介で出てくる一瞬で「ギャー!!!!」ってなる。

観てみるかあ、ここまで言っちゃったら・・・

 

 

ところで、リヴァーフェニックスと、ホアキンフェニックスは

全然顔が似ていません。

 

■リヴァーフェニックス

 むっちゃ正統派美男子!!!

リヴァーフェニックス - Google 検索

 

ホアキンフェニックス

 クセがあり、悪役も脇役もできそう。

ホアキンフェニックス - Google 検索

 

でも、家族の写真を見ると、

「ああ、この親に生まれて、

ふり幅が全然違うとこうなるんだな」

というくらい、真逆の顔。

 

■兄弟の顔(この記事の題名がヤバイ)

毒家族に生まれてVol.4 ~理想を求めた両親が招いた息子のレイプ被害~ (elle.com)

 

で。

それは置いておいて。

「JOKER」の感想です。

 

この話、最初から怖かった。

ダークナイトと勘違いしていたというのもあって、

「あのシーンが出てくるんじゃないか」と思ってて

結局出てこなかったんだけど、

まあ、それはいいとして、

この話で私が一番怖いと思ったのは、

 

「誰でもなりうる」

 

というところ。

 

まず、初めにピエロ(道化師)の仕事をしているんだけど

仕事をしているだけで殴られるとか、

どういうことよ?!

ボクサーとかでもあるまいし!!!

ただ、仕事してただけだよ!!

呼び込みの仕事をしていただけ!!!

それなのに、チンピラみたいなガキどもに、

からかわれて殴って蹴られるのです。

 

「うわあ…」って思った。

 

私はもともと東京の繁華街の出身で、

そういうことが日常茶飯事のところの近くに住んでいました。

路地をちょっと見れば(軽)犯罪が行われているので

見ないようにする、

あるいは、そういう時間には行かないようにする、

何かがあっても関心を示さない、

というのが年端もいかない女子にとっての

防衛術でした。

 

今はそういうところから離れていて、

そういう世界があることを私はすっかり忘れていた。

実際に今でもそういう世界は存在しているだろうということに

私は慄いた。

そうだった。

こういう場所は普通にあるんだ。

なんで忘れていたんだろう。

 

なんだろう、リンチしているガキどもも、

鬱屈している何かがあって、

混沌としている社会や風潮が原因なんだろうけれども、

ただ働いているだけで、

しかも、絶対にそれが好きで好きでしょうがなくて

やっている、というわけでもないだろうし、

「お金を稼ぐって大変だよなあ」

って思っている普通の大人になったところで、

ただ働いているだけでリンチされるシーンは

恐怖以外の何物でもなかった。

(開始5分)

 

もう、この時点で、私の体はちょっと強張っていたよ。

 

そこからは、少しずつ、

なし崩し的に悪くなっていくのだ。

 

リンチされたことによって壊された看板は

もともと雇い主の店のもので、

「返せ!返せないなら弁償しろ!」

と言われ、

通っていた州主催のカウンセリングは、

予算削減のためになくなる。

 

そして、同僚から銃をもらったことによって、

大きく歯車が変わる。

 

やっぱさ、銃なんて持っちゃだめだよ。

あれは、「殺す」「傷つける」ためだけの道具。

それ以外に使えない。

そんな目的がひとつしかない、

そういうものを手にしたら、

使いたくなるでしょ。

 

村上春樹1Q84」のBook2の最初しか読んでなかったんだけど、

そこにこんなことが書いてあった↓

 

チェーホフがこう言っている」とタマルもゆっくり立ち上がりながら言った。「物語の中に拳銃が出てきたら、それは発射されなくてはならない、と」
「どういう意味?」
 タマルは青豆の正面に向き合うように立って言った。彼の方がほんの数センチだけ背が高かった。「物語の中に、必然性のない小道具は持ち出すなということだよ。もしそこに拳銃が出てくれば、それは話のどこかで発射される必要がある。無駄な装飾をそぎ落とした小説を書くことをチェーホフは好んだ」

 

これを先に読んでいたので、

銃が出てきたときに

「これは使われるのかな。

 それともまさか使わないパターン?」

と思ってたら、思いっきし使ってた。

 

最初の殺人が銃を使った殺人。

この主人公は、脳の病気?で、

突然笑いだして止まらないことがある。

そのためのカードとかも持っている。

「病気で突然笑いだすことがあります。

 気にしないで!」

っていうカード。

 

で、主人公が地下鉄で馬鹿にされるんだ。

仕事をクビになってイライラしているときに、

いわゆる「上層階級」の3人組に馬鹿にされ、

蹴って殴られる。

プチンと切れた主人公は、

そこで銃をぶっ放す。

で、3人殺す。

 

まあ、正直、殺したくなるよね。

ただ生きているだけなのに、そういうこと言う?

腹立つわ。

殺してしまった主人公の気持ちが

すごくわかる。

だから、怖い。

 

で、ゴッサムシティは、

このことをきっかけに、

「上層階級なんてぶっつぶせ!」

みたいな風潮になる。

「犯人はピエロらしい」

ということしかわからなくて、

みんなピエロの仮面をかぶる。

 

で、このことで吹っ切れたというか、

気持ち的に「解放」された主人公が、

自分の気持ちを内に抑えなくなる。

外に、そのまま暴力として出すようになる。

殴られたら殴り返し、

馬鹿にされたら撃ち殺す。

思い通りにしようとしてきていた母を窒息死させる。

 

「解放」されたあとに、

本当はコメディアンになりたかった主人公が、

コメディショーの舞台に立つシーンがあるの。

このシーンを見て

「解放されてよかった」

と思ってしまった。

 

彼は今まで、

「自分は何もできない」と思っていた。

でも、殺人をしたことで、

「なんでもやってみればいい。できるかもしれない」

と思ったんじゃないか、と思うのだ。

 

それは、間違いではない気がしてしまうのだ。

 

彼は、殺人を犯すことで初めて、

「自分を肯定することができたのではないか」

と思う。

ようは、「自己肯定感」だ。

 

自己を肯定するのは大変だ。

だからこそ、みんな迷う。

彼の場合、「人を殺す」ことで、

万能感というか、自分はできる!と思えたのではないだろうか。

そのくらいの荒療治がないと、

彼は自分を肯定できなかったのではないか。

 

最終的に、彼は神格化され、

シンボル化される。

 

で、たった一度出たコメディショーを見た

有名司会者に番組に呼ばれ、

その場で自分を馬鹿にした司会者を

生放送中に銃で撃ち殺す。

 

この辺のすべての過程が

「仕方なかったのではないか」

という描き方をされていた。

 

「こんな風に考えるなんて、こんな風に行動するなんて

この人おかしい!!」

と思える場所がなかったのだ。

 

 

誰でもなりうる。

誰でも病気になる可能性がある。

誰でも馬鹿にされる可能性がある。

誰でも馬鹿にされたら怒る。

誰でも仕事中にリンチされたら殺したくなる。

誰でも、ただ生きているだけで馬鹿にされたら殺したくなる。

 

どこでも誰でもありうる。

自分も、この主人公になりうる。

 

それが一番怖かった。

 

 

 

この映画で学んだことは。

 

・銃(人を殺すだけの道具)は、持っちゃいかん。

・人を馬鹿にしてはいけない。

・人の尊厳を傷つけてはいけない。

・人に恥をかかしてはいけない。

 恥をかかせるのは、もっとも相手に恨みを買う行為。

 

です。

 

 

ところで、この映画には、

ロバートデニーロが出てきます。

おお?!ロバートデニーロか!!!!

と思って、おおお!!と思ったのですが、

どうせなら、初代ジョーカーの

ジャックニコルソンを出してほしかったなあ。

でも、ジャックニコルソンだと、

ホアキンと顔が濃すぎてかぶるのかも(笑)